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第12話【いざ決勝】


この日は、西東京代表を決める地区大会の第1回戦が行われようとしている。
第1試合は、聖都高校対港南高校の1戦が行われる。
優勝候補として見られている聖都高校を見ようと、各高校の偵察部隊も訪れていた。
しかし、その偵察部隊の面々からは、驚きの声があがる。
そのマウンドには、背番号10の選手がバックスクリーンを見上げながら大きく息をしていた。
ボールを優しくこね、グローブをはめ、ロージンを手に取る。
バッターも、バッターボックスに入り、ギンッと鋭い目つきで背番号10を睨みつける。
審判「プレイボール!!」
審判からプレイボールの声がかかる。こうして、暑い高校球児のぶつかり合いが始まった。

ズバァァンッ

審判「ストライクバッターアウトォ!」
時間がたつのは早いもので、早くも9回に突入しようとしている。
港南高校のスコアボードには右から左まで綺麗に「0」の数字が並んでいる。
一方の聖都高校は、4回に打者一巡の猛攻をしかけ、7点奪っているようだ。
9回のマウンドにも、背番号10が颯爽と向かう。
余裕を持ち、ロージンをポンポンしながら、捕手と打ち合わせをしているようだ。
ウグイス嬢「7番 ピッチャー 山田くん」
9回表の港南高校の攻撃は7番から始まる。
背番号10は、初回とほとんど変わることのない球威でぐんぐんバッターを押していく。
港南高校の9回表の攻撃は、わずか9球・・・。5分で終わってしまった。

ウゥゥゥゥゥゥ〜ウ

第1試合終了のサイレンが鳴り響く。
西東京代表決定戦の開幕試合は7−0という結果で終わった。
背番号10の選手が部員から、いつもより盛大な歓迎を受けている。
マスコミも、この背番号10にインタビューを開始する。
試合が終わったというのに、球場からもまだ騒がしい声が響き渡っている・・・・・。



聖都高校野球部の面々はその後、一度学校に帰り軽く調整をした後、各々の家に帰った。
小波はというと、家に着いて早々、まだ3時だというのに、テレビにかぶりつく。
はたから見れば、相当のテレビ大好きっ子だ。
しかし、試合で疲れたのであろう・・・。小波は、すぐさま深い眠りについてしまっていた。


小波が目を覚ますと、そこは、自分の部屋のベッドの上だった。
多分、親かなんかがここまで運んでくれたのであろう。
時間を確認すると、夜11時になろうとしている。小波は慌てて飛び起き、リビングに向かって走った。
リビングにつくと、すぐさまテレビをつけ、スポーツニュースを見はじめた。
アナウンサー「ということで、見事完全試合を達成した聖都高校小波くんのインタビューでした。」
そう言うと、CMに入ってしまったようである。
小波はテレビの前で呆然として座るしかなかった・・・。
このニュースをどれだけ楽しみにしたことか・・・。
3時からテレビにかじりついたのは何のためか・・・。
小波はショックのあまり、そのままそこに寝転んでしまった・・・。
しかし、その寝顔には満面の笑顔が広がっていたようである。


その後も、大会は順調に消費され、残すは決勝戦のみとなっていた。
ちなみに、その後の背番号10の登板はなかった。全て背番号1が貫禄のピッチングを見せていた。
東東京では、暁大付属高校がパワフル高校を破り、7年連続の甲子園を決めた。
そして、その暁大付属高校の面々も見守る中、聖都高校対騎城高校の戦いが行われようとしていた。





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